2026.08.07
家具製作
家具製作
物件名 登録有形文化財「旧大田黒家住宅洋館」
所在地 東京都杉並区荻窪3-33-12
納品 2026年1月
荻窪三庭園のひとつ「大田黒公園」内の「旧大田黒家住宅洋館」には、音楽評論家・大田黒元雄氏が仕事部屋として使用していた家具が保存・展示されています。建物は2016年、国の登録有形文化財(建造物)に登録されました。
当社は、自社家具工場「三越製作所」にて、ラタンチェア、ソファ、ピアノスツール、戸棚の修繕を担当しました。
ご依頼は「既存素材を活かし、使用当時の雰囲気を再現したい」というもの。展示を前提としていたため、適切な保管と修繕過程の記録・報告にも注力しました。製作所での作業工程は、作業前後(Before/After)の状態を含め細部まで写真で記録し、どなたにもわかりやすい資料として整理・提出。修繕の価値と過程を伝える充実した記録に仕上げました。
当時の写真や製作図が残っていない状況下でも、時代背景や類似事例を参考に仕様を推測し、修繕内容を具体化できたことは当社の強みです。特にラタンチェアでは、張り替えに伴い経年劣化前の色味を想定し、空間全体との調和を重視して塗装色を決定。手編みラタンからシート状ラタンへの仕様変更では、納まりやディテールの調整を重ね、外観の印象を既存に近づけることを最優先にしました。
意匠性の維持と安全性の確保を両立し、文化的価値を損なわない修繕を実現。熟練の技術と丁寧な検討を重ね、最善を尽くしました。
画像にある修繕家具の展示は荻外荘展示棟での展示風景です。(会期:2026年4月11日~10月13日)
Photograph:TAKEHIRO GOTO
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